「この物件でホテルをやりたい」「古いビルを買って新しい事業を始めたい」——そんな相談が、私たちの仕事の入り口です。
建築再構企画は、既存建物の調査・適法改修・設計に特化した設計事務所です。2013年の創業以来、法規や老朽化の問題によって活用が止まっている建物を「動かす」仕事をしてきました。
私たちの仕事は、法規の問題を解くだけではありません。事業者が「この建物で何をしたいか」を一緒に考えるところから始まり、改修の設計はもちろん、案件によっては内装デザインやインテリアデザイナーへのディレクションまで携わります。建物の法律・構造・設備の知識をベースに持ちつつ、事業の構想段階から設計者として頼りにされる——それが、この仕事の一番の特徴です。
一般的な設計事務所では、事業の枠組みが決まった後に設計者が入ることがほとんどです。しかし建築再構企画では、「そもそもこの建物で何ができるか」という段階から相談を受けます。設計者でありながら、事業の相談相手でもある。その立場で仕事ができるのは、この会社ならではの面白さです。
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ここからは、私たちが具体的にどんな仕事をしているかをご紹介します。
活用を検討している物件に、「建築当時の図面がない」「検査済証がない」「いつ誰がどんな増改築をしたかわからない」。そんな状況から私たちの仕事はスタートします。
現況の建物を一つひとつ確認しながら、過去の増改築の履歴を洗い出し、何が問題でどう解決すれば使えるようになるかを整理します。この調査結果が、オーナーが数億円規模の意思決定を行うための根拠になります。
具体的には、行政の窓口で台帳記載証明書を取得して検査済証の有無を確認したり、現地で建物の寸法を測って図面との整合性を確かめたり、増改築の痕跡を探したりします。検査済証がない場合は、竣工当時の建築基準法に適合していたかどうかを事業者の側で証明する必要があり、計画・構造・設備すべてを調査する膨大な作業になります。
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法規チェックリストと見解書のイメージ

現地調査の連報図面 / 写真報告書のイメージ
初期調査は、構造・設備・意匠・法的適合の知識を横断しながら、**現場で問題を見つけて整理していく仕事です。**一般的な設計事務所では「条件が揃ってから設計を始める」のが普通ですが、建築再構企画ではその条件をゼロから調査・整理するところから携わります。
建物の何が問題で、どう解決すれば使えるようになるかを自分で考える経験は、設計者として対応できる幅を広げていきます。
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プチ事例紹介
**事例①:**仙台の案件では、テナント退去を機に複合テナントビルへのリニューアルを検討していた地元不動産会社から依頼を受けました。既存建物は1棟貸しを前提とした設計だったため、複合テナント対応に必要な客動線・設備容量・構造上の制約を初期調査で早期に整理し、その後の改修計画に現実的な根拠を持たせました。
**事例②:**神奈川県の大手半導体基板製造メーカーの案件では、行政から安全性の指摘を受けた製造拠点の全14棟・約6,300㎡を対象に構造調査を実施しました。施工不良や耐力不足など、調査前には見えていなかった問題を棟ごとに特定し、生産活動を止めずに段階的な是正計画を立案しました。

①現地調査の様子。工事を最小限に抑えるため、既存ダクトの撤去範囲と、そのまま活用できる設備等を精査しました

②現地調査の様子。屋根に上って、違法で屋根上に増築された部分の構造や配管等を確認しました
※詳しくはプロジェクト紹介ページへ→
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初期調査で「この建物はおおむね活用できそうだ」という見通しが立った後、次に行うのが専門調査です。構造調査や設備調査を通じて、建物の目に見えない部分——躯体の強度、配管の容量、設備のスペック——を詳しく把握します。
構造調査では、コンクリートのコア抜きによる圧縮強度試験や配筋状況の確認などを行い、構造事務所や専門調査会社と連携して躯体の健全性を評価。設備調査では、用途変更に伴うスペックの変化(例:オフィス→ホテルで水回りの要求が大きく変わる)に既存設備で対応できるかを検証し、上下水道局や消防署等との行政協議も並行して進めます。